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礼拝説教要約(2013年6月16日)
聖書・Uコリント8:1〜15 
「豊かな者になりなさい」
 「心の貧しい者は幸いである」とイエス様は言いました。では、おことば通り、貧しいほうが良いのでしょうか。そうではありません。イエス様が言いたかったのは、「自分は心豊かであると誇る者ではなく、自らの貧しさを知る者でありなさい」と言っておられるのです。そのような人は傲慢になることがありません。そして、パウロが言うとおり、豊かな者になることが神様の、私たちへの思いです。
 「マケドニア州の諸教会」とは、フィリピ、テサロニケ、ベレヤ等、パウロが初めて福音を伝えたヨーロッパの教会です。このことは使徒言行録16章に記されています。「彼らは苦しみによる激しい試練を受けていたのに、その満ち満ちた喜びと極度の貧しさがあふれ出て(貧しさにもかかわらず)、人に惜しまず施す豊かさとなったということです。」(:2)。マケドニアの教会は豊かな教会ではありませんでした。また、迫害に遭いました。「あなたがたはひどい苦しみの中で、聖霊にいる喜びをもって御言葉を受け入れ、わたしたちに倣う者、そして主に倣う者となり」(Tテサロニケ1:6)とあります。彼らは自分たちが苦しいことで、母なるエルサレムの教会とそこに踏みとどまっている使徒たちは、もっと苦しいことを感じていたのです。だから惜しみなく施したのです。「惜しみなく施す」とは単純、淡白ということであり、神と富とに仕えるような二心ではなく、ただ一心に神を、御心を求める姿です。それはイエス様に見る、他人を助けるのにひたむきな姿です。
 パウロは彼らの姿を「彼らは力に応じて、また力以上に、自分から進んで、聖なる者たちを助けるための慈善の業と奉仕に参加させてほしいと、しきりにわたしたちに願い出たのでした。また、わたしたちの期待以上に、彼らはまず主に、次いで、神の御心に添ってわたしたちにも自分自身を献げた」(:3~5)と記しています。これは、@力以上 A自発的 B聖徒の奉仕に参加 C期待以上 D献金は献身の現われであったことを示しています。
 このことをパウロは心から喜びました。なぜなら、若かった時のパウロは、キリスト教の迫害者でした。彼がサウロと呼ばれていたとき、ステパノがキリスト教最初の殉教者となりました。この事件の首謀者がサウロです。(使徒言行録7章)そしてその後、「その日、エルサレムの教会に対して大迫害が起こり、使徒たちのほかは皆、ユダヤとサマリアの地方に散っていった。…一方、サウロは家から家へと押し入って教会を荒らし、男女を問わず引き出して牢に送っていた。」(使徒言行録8:1~3)
 パウロはこのことが心にかかっていたのでしょう。だから、母なるエルサレムの教会と、留まっている使徒たちのために祈ることと助けることを、自分が福音を伝えた異邦人の教会に訴えたのです。エルサレムでは迫害が激しく、キリスト者であることは公職に就くことができませんでした。エルサレムは約束の地の中心です。どんなに苦しくとも、彼らは中心がなくなれば崩れることを知っているので踏みとどまったのです。
 今日の週報に、隠退教師を支える100円献金の送金が掲載されています。福音宣教に生涯を献げてきた牧師が隠退して生活苦に陥る。餓死した事実があるのです。この出来事を通して、これでは証しにならない信徒の方々が全国の教会に呼びかけ、この献金の運動が始まりました。また、婦人伝道者と一人身になった牧師夫人のために、全国婦人会連合が千葉に「にじのいえ」を建設しました。また、隠退牧師のため奥多摩に「信愛荘」が建てられました。今それは合併し「にじのいえ信愛荘」となっています。日本における牧師の生活は豊かではありません。隠退したら何処に住もうか。何処のお墓に入ろうかは、牧師のT課題です。
 パウロの呼びかけに、率先して応えたマケドニアの教会を例に出し、今、コリントの教会を励ましているのです。献金は上からの指示、命令ではありません。愛の純粋な表れです。「わたしは命令としてこう言っているのではありません。他の人々の熱心に照らしてあなたがたの愛の純粋さを確かめようとして言うのです。」(:8) でも、コリントの人々にはこの愛が以前からあったのだ。しかし今挫折している。「あなたがたは、このことを去年から他に先がけて実行したばかりでなく、実行したいと願ってもいました。」(:10)と励まします。更に、「あなたがたは、わたしたちの主イエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は豊かであったのに、あなた方のために貧しくなられた。それは、主の貧しさによって、あなたがたが豊かになるためだったのです。」(:9)とイエス様の例を出している。
 私たちは、イエス様の愛と恵みを味わったものです。そして私たちの目指すものは、イエス様に似た者になることです。このイエス様の愛に富んだ豊かな者になりたいですね。
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