行事案内

礼拝説教要約(201687日)

「神の十の戒め」       聖書・出エジプト記20117

 エジプトを脱出し3ヶ月。モーセが神に出会い、召命を受けたシナイ山・スタート地点に帰ってきました。(19:1) モーセがイスラエルの民を出エジプトさせるのは、荒野で主なる神を礼拝し、仕えるためでした。(5:110:25~26) ですからここで出エジプトの第1幕が完結したと言えます。

2幕は本日の、イスラエル共同体と主なる神との契約をもってスタートします。神はモーセをしてイスラエルの民に「今、もしわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたたちはすべての民の間にあって、わたしの宝となる。世界はすべてわたしのものである。あなたたちは、わたしにとって、祭司の王国、聖なる国民となる。これが、イスラエルの人々に語るべき言葉である。」(19:5~6)と告げます。これは破天荒の祝福の約束です。イスラエル共同体は神との契約を結びます。その契約の内容が、今日の十の戒めです。

 お分かりの通り第1から第4戒は、神とイスラエルの民との縦の関係を示し、両者の愛を深める戒めです。第5から第10戒は、人と人との横の関係を示し、相互の愛を深める戒めです。どこにも「神の愛」という言葉はありませんが、出エジプトという出来事を導く中で、具体的に示されてきました。

 イエス様も「律法の中で、どれが最も重要でしょうか?」と問われた時、「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』これが最も重要な第一の掟である。第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』律法全体と預言者は、この2つの掟に基づいている。」(マタイ22:37~40)と言われました。

 ところで十戒は「父母を敬え。… …してはならない。」という厳しい禁止命令の形で書かれています。もし、愛の関係がないなら、確かに命令と感じるでしょう。でもそれは、救いを体験していない旧約の心です。しかし、愛を求める神が、まず先立って、命を懸けて愛してくださっていることを知れば、もはや、命令ではありません。愛するわたしの子なら、きっと喜んでやってくれるはずとの期待であります。天のお父様が愛してくださっている愛をもって「父母を愛し敬いたい」。「してはならない」と命令されているからしないのではなく、「殺したくない」「姦淫したくない」「盗みたくない」「偽証したくない」「貪欲に欲しがったりしたくない」という思いが、私の内側から湧き出てくるのです。あゝ、私は律法の下に居る者ではなく、愛の中に居るクリスチャンなのだと、嬉しくなるのです。

 そして、神との関係の第1戒は、神があなたを選び、宝としていると言われていることです。「宝のあるところに心もある」のです。神が心を私に置き、最高に愛してくださっているのだから、「わたし()以外の他のものを神としてはならない」ということであります。これは、祭司の国とする契約の根幹であります。偶像の神々により頼む者は、自分の勝利、自分の祝福を求めます。主なる神はイスラエルの民を「全人類の祝福の源となる」ために導き出しました。だから他者のために執り成す使命があるのです。だからこそ「祭司の国」なのです。

 第2戒は、目に見えない神を、目に見える物として造ったら、もはや神ではないということです。人は目に見える物に頼り執着し易い。だから、自分に都合の良いもの、気に入った物を神として崇めるのです。しかし、目に見えるものは一時的で、朽ち消えてしまいます。目に見えないものこそ永遠に続くのです。だから永遠なる神は、永遠を思う心を、人に与えられたのです。(コヘレト3:11) 

 第3戒の「あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。」とあります。わたしも「主よ」と度々呼びかけます。それがなぜ悪いのと思ったこともあります。しかしこれは「みだりに」という言葉に注意しなければなりません。上司の人に何か言われた時「ハイ、ハイ」と言うことは、生返事をしているか、そんなことは分かっているよ、何度も言わないで、面倒くさいと小バカにしているように聞こえます。だから良く「返事はハイと1回」と注意されたりもするのです。私たちはあくまでも、畏敬の念をもって命の主なる神に接しなければならないことをこの戒めは示しています。

 第4回は、安息日を心に留め、これを聖なる日としなさいということです。創造の初めより、人は神の前に静まることなくしては、人間として生きられないように造られているのです。全ての被造物の中で人間にだけ「神の霊」を吹き込まれました。それ故、人は神と交わることで初めて、人間らしく生きられるのです。復活のイエス様と会うことなしには、クリスチャンでありえないのと同じです。

新着情報











Copyright(c)Okamura Church All Rights Reserved.