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礼拝説教要約(20161120日)

「永遠の王国の契約」      聖書・サムエル記下7117

 ダビデが逃亡生活に耐えられたのは、主への信頼でした。そしてついに開放のときが来ました。40年間イスラエルの王であったサウルが、ダビデが信じていた通り、ペリシテ軍との戦いで死んだのです。その頃、ダビデは国内に安住の地はなく、ペリシテ領になっていたチクラグにいました。ダビデは主に問いました「『どこかユダの町に上るべきでしょうか。』主は言われた。『上れ。』更にダビデは尋ねた。『どこへ上ればよいのでしょうか。』『ヘブロンへ』と主はお答えになった。」(サムエル記下2:1)と、ダビデの歩みは、いつも祈りから始まりました。そして、主に示されたとおりユダの地ヘブロンへ行くと、ユダの人々は快く迎えました。それだけでなく、「ダビデに油を注ぎ、ユダの家の王とした。」(2:4)のです。

 それから7年半、ユダの王位にありました。でもサウルの跡を継ぎ、イスラエルの王となっていたイシュ・ボシェトが家臣によって殺されたことにより、ついに、全イスラエルの王となったのです。「イスラエルの長老たちは全員、ヘブロンの王のもとに来た。ダビデ王はヘブロンで主の御前に彼らと契約を結んだ。長老たちはダビデに油を注ぎ、イスラエルの王とした。」(5:3) そして、エブス人が未だ住んでいたシオンの要害を陥れ(5:7)、ここエルサレムを新しい王国の都とした。

 このエルサレムの東の丘がモリヤの山と呼ばれる地であります。ここは、アブラハムがイサクを献げ、その信仰ゆえに祝福の約束を得た所であります。(創世記22:9~118)又、後に、ソロモンが神殿を建てたのがこの地であり、イエス様が全人類を救うため、贖いの供え物として十字架に架けられたのもこの地です。こここそが、神に人間の罪を執り成す礼拝の場所なのです。

 ダビデの王位が確立したとき、ティルスの王ヒラムがレバノン杉を用い、王宮を建ててくれました。(5:11) 皆さんは木造の家と、コンクリートの家ではどちらが高価と思いますか? 価値観は、必ずしもその物の良し悪しによるわけではありません。多くある物は安価で、少ない物が高価になります。日本は瑞穂の国と言われるように、水が豊かですから、樹木も大きく豊かです。ですから、木造の家があたりまえです。そして、木造の家は廉いかのように思いがちです。でも、イスラエルの南部・エルサレムやユダの地は雨が少なく半砂漠です。だから大きな木は育たないのです。ですから、レバノン杉の家と言えば高価な家という意味です。ダビデ自身「わたしはレバノン杉の家に住んで」(:2)と、豊かであるとの表現をしています。木造の家は、家自体が呼吸をしており、住環境としては自然で、体には最適なのです。私たちは木造の家に住んでいることを、もっと感謝し、誇っても良いでしょう。なにせ、ダビデの王宮並みなのですから。

 ダビデは主のみ力によって周囲の敵を平定し、平和が訪れたとき、「わたしはレバノン杉の家に住んでいるが、神の箱は天幕を張った中に置いたままだ。」(:2)と、神殿を建てることを思い立ちました。預言者ナタンも喜んで同意しました。しかし、主の御旨は違っていました。もちろん、主はダビデの志を喜ばれました。そして祝し、ナタンをして「主はあなたに告げる。主があなたのために家を興す。…あなたの身から出る子孫に跡を継がせ、その王国を揺るぎないものとする。この者がわたしの名のために家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえに固く据える。」(:11~13)と約束なさいました。

 確かにダビデ王家は、家臣の反逆で殺されることもなく、バビロンによって滅ぼされる時まで続きました。しかし、地上に永遠のものはありません。ダビデ王家も滅びるときが来ます。でも「あなたの家、あなたの王国は、あなたの行く手にとこしえに続き」(:16)とは、このダビデ王国が神の国の雛形だから、「とこしえ」と言っているのです。そしてこの神の国をもたらすのはイエス・キリストであり、ダビデ王家の家系はこのイエス・キリストへと繋がってゆくのです。

 キリストがモリヤの山で大祭司として、又、罪を贖うための「神の子羊」として、ご自身を神に献げました。これにより、「わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる。」(:14)関係を築いてくださったのです。これこそが、永遠に続く、神が共にいたもう神の国なのです。

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