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礼拝説教要約(2017924日)
「賜物を大切に用いる」    
聖書・マタイ福音書251430

 どのような人でも望んでいること、それは幸福であります。幸福な状況をよく「天国のような」と表現します。そして今日の聖書箇所は、「天国とはどんな所か」と例話をもって示しています。それと、神は人を、また物事をどのように見、考えておられるか?ということを教えてくれます。神の見る目は、人間の見る目とは異なるのです。

 天国を知るために、神は私たちが生き、生活しているこの世との関係から話しておられます。

 この世は、主人()が旅行に出かけて、不在の状態でも、この世でなすべき事を、一人ひとりに託しておられます。神から託された賜物を大切に用いる事を願われています。でも、人によって賜物はだいぶ違います。差がある事を体験的に知っています。大きなタラントを与えられている人は、「タレント」と呼ばれ、芸能世界でもてはやされています。歌うこと、踊ること、演じること等を通してです。タラントは芸能の世界だけでなく、競技の世界・走ること、跳ぶこと、投げることや、体操、スケート等、種々あります。描く能力、物を造る能力、販売の能力、経営の能力、治世の能力、調理する能力、科学する能力等々、色々の賜物があります。それらの大きな賜物を持つ者もおれば、小さな賜物の持ち主もいます。時としてそれは、不公平だなー、差別されているのでは?と思える状況もあります。でも、どうあることが公平かは、考え方次第でもあります。

 ある人が言いました。お正月に伯父さんが来てお年玉をくださった。小学生には3000円、中学生には5000円、高校生の子には7000円だった。これは公平でしょうか? 小学生の妹や弟は、一律でないのを不公平と感じるかもしれません。一律ではないが、かえって、伯父さんはこれが公平と信じてあげたのでしょう。均一ではなく、必要に応じた公平というものがあります。お金だけでなく、知力、洞察力という目に見えない能力においても、同じことが言えます。

人は生まれた国(環境)も身長、体重、見た目、体力等も異なります。そしてこれらの賜物が色々に組み合わされ、絡まって、個性といわれるものになっています。創造主なる神が、この人はこれが最適と思う形で、これらの賜物を託されて人は生まれてきます。その神が人に求めるのも一律ではありません。各々の賜物に応じて、能力を発揮する事を期待しているのです。

5タラントン、2タラントン、1タラントン預けられた者と主人との間に清算する日が来ます。人は神から託されたものを、どのように用いたかを清算する日が必ず来るのです。その人がこの世の旅路を終わった時か、主イエスが約束された、この世へ裁き主として再臨なさる時です。

5タラントン、2タラントン託された者は、各々それを増やしました。その額には違いがありますが、神は同じように、「忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。」(:21:23)と祝し、喜んでくれました。しかし、1タラントン託された者は、他の人より少なかったためなのか、他者を妬んでか、主人への抗議の意味でか、ふてくされて、託された賜物を用いようとしませんでした。ここに、考え方の失敗があります。他者と比べる失敗です。これは、神の愛を信じていない失敗でもあります。神が自分を愛している事を信じる者は、自分を大事にします。そして、同じように神が愛しているであろう他者をも大事にします。「自分自身を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい」という神の言葉はここでも真実です。

神にとっては1タラントンも、5タラントンも「わずかのもの」です。しかし、人間にとって1タラントンは、大いなるものです。金額にすれば、6000日の給料分です。計算し易いように、1年を300日働いたとすれば、20年分です。いっぺんに使い切るタラントではありません。それを忠実に用いるなら、神は更に、大いなるものを託す用意をさておられるのです。神が「この人はどうでも良い」と考えている人はいないのです。最も良くその人をご存知の創造主なる神は、それぞれに応じて、いちばん良い賜物を、一番良い方法で与えられるのです。神にとって皆大事な一人ひとりなのです。早成型の人もおれば、晩成型の人もいます。日本にも「大器晩成」という言葉があるように、初めは小さな賜物でも、主を信頼し、愛されていることを信じて、与えられている今を大事に生きるとき、神は「忠実な良い僕よ。良くやった!」とお褒めくださり、更に大きな賜物を託してくださるでしょう。だから、大きい、小さいが大事ではありません。与えられた人生を神に喜んでもらえる人生として歩むこと、これこそ大事なことです。神はその人をいつでも見ており、いつでも必要に応じて答えてくださいます。その人は、神が自分と共にいることを確信できるでしょう。

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